はつねの日記

Kinect, Windows 10 UWP, Windows Azure, IoT, 電子工作

Meta Quest 3がでたので開発環境をおさらいする

Meta Quest 3が発売されました。
www.meta.com

Meta Quest 3とはどのようなデバイスなのでしょうか。

フルカラーパススルー

Microsoft HoloLensは光学シースルーといって、現実世界を直に見ることができて、そこに半透明のデジタルオブジェクトを一緒に見ることでリアルとバーチャルを融合しています。
一方、Meta Quest 3は、周りの現実世界を直に見るのではなく、本体に装着したカメラで捉えた映像をデジタルオブジェクトと一緒に見る「フルカラーパススルー」によってリアルとバーチャルを融合しています。
Meta Quest 3の「フルカラーパススルー」はカメラ映像の遅延が激しいと動きとの差異が生じて違和感を感じてしまうところですが、どうやら、Meta Quest 3の「フルカラーパススルー」はかなり性能がよいみたいで、実際にアキヨド店頭で体験してみましたが、なかなか良い感じを持ちました。
実際に現実にあるものを手で触れた時もずれは感じませんでしたので、Meta Quest 3を装着したまま日常生活を(傍からの見た目はありますが)送ることも出来そうです。
もっともスマホ画面の文字のような小さなものを読むのは少しつらいので、「ちょっと最近、老眼気味でー」という世界をみんなで味わえばいいんじゃないかと思います。

コントローラー

デジタル側のものを触るには、HoloLensのように自分の手を認識して触る(ハンドトラッキング)も可能ですが、HoloLensほどの精度はないようなので、通常はコントローラーを使ったほうがいいでしょう。
以前のMeta Quest 2のコントローラーにあったトラッキング用のリングもなくすっきりとしていて持った感じも好印象でした。

ケースは付属していない

Meta Quest 3には本体やコントローラを入れるためのケースは付属していません。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CCZW1KCF/
純正品もよいですが、サードパーティ製の安価で使いやすいものがでてくることを期待したいところですね。

Meta Quest 3アプリの作成環境

Meta Quest 3は、Meta Quest 2のアプリも動作するそうです。
だとすると、Unity + MRTK 3といういつもの組み合わせでアプリが作成できそうですね。

Meta Quest 3アプリ=Androidアプリ+Oculus XR Plugin

Meta Quest 3は、「Snapdragon XR2 Gen2」というSoCを使っており、AndroidベースのOSが稼働しています。
そのため、Unityでアプリを作成するときもターゲットOSとしてAndroidを指定してあげて、Oculus XR Pluginというライブラリを追加してあげることでMeta Quest 3の機能を使ったアプリを作成することができます。
「Oculus?」と首をかしげる人もそろそろ出てきそうですが、Meta Questシリーズの前身はOculus Questというもので、Oculus社というMeta社とは別の会社が開発・販売していたデバイスだったころの名残がまだライブラリに残っているわけです。

MRTK 3とは

MRTK 3は、Unity でのクロスプラットフォーム Mixed Reality 開発用のライブラリで、様々なMRデバイス向けのアプリを開発するときに便利なライブラリです。
github.com
元々は、Microsoft HoloLensなどMicrosoftのMRデバイス向けとして提供されていましたが、クロスプラットフォームを想定してHoloLens以外でのデバイス向けアプリにも対応し、現在ではMicrosoftから独立した団体が運営しているOSSプロジェクトとしてリリースされています。

まとめ

Meta Quest 3実機が来たら、HoloLens 1を最初に手にしたころのワクワクを思い出して、いろいろアプリをデプロイしてみたいと思います。
あと1週間くらいで届きそうなのでいまから待ち遠しいです。

次回:
hatsune.hatenablog.jp