はつねの日記

Kinect, Windows 10 UWP, Windows Azure, IoT, 電子工作

Fujitsuの最新AIの成果を無料で試せるのを知っていますか?

Fujitsu Research Portalをご存じでしょうか?
portal.research.global.fujitsu.com
富士通の先進技術を、様々な用途で、いち早くお試しいただく環境として、技術コンポーネントAPIやWebアプリケーションを無償で公開しています。
製品の無料評価などはありますが、日本企業で、このような先端技術を体験できる取り組みはまだまだ珍しいのではないでしょうか。

Fujitsu Reseach Portalで試すには

アカウント作成

アカウント作成開始

Fujitsu Reseach Portalの利用にはアカウントが必要です。まずは、ポータル上部の[アカウント作成]をクリックします。

個人情報取り扱い

個人情報を適切に取り扱う(他に流通させない)旨の内容に合意します。

アカウントの種類の選択

法人利用の場合、事前にPoc IDの払い出しが必要ですが、富士通と企業通しの連携を正式に進めている場合以外は、業務のための調査のような場合も含め、「個人利用」でアカウント登録します。

サインアップを選択

富士通の従業員の場合は、SSOでサインインできるようですが、社外利用者の場合は[サインアップ]を選択します。

確認コード送信

メールアドレスを入力して、[確認コードを送信]して、メールアドレスが正しいかを確認します。

入力するとメールが送信されますので、メールの内容を確認します。

メールに記載されたコードを入力します。

アカウント名などの入力

アカウント名、パスワード、氏名を入力してアカウントを作成します。

電話番号認証

本人確認という意味でSMSによる確認を行うので、スマホの電話番号の先頭の0を除いて入力します。このSMSによる本人認証はアカウント登録時以外も随時実施されます。

スマホのSMSに届いたコードを入力します。

作成完了

無事にアカウントが作成できたら自動的にログインが行わて、ポータルのヘッダが変化します。

デモやAPIが試せるもの一覧(2024/09/30現在)

ポータルの内容は日々拡充されています。
動画で詳細を知ることができるものもだけではなく、WebアプリやAPIを試せるものを数を多くあります。
ポータルを見ると、5つの分類(AI、Data & Security、Converging Technologies、Computing、Network)ごとにまとまっていますが、これは、「Fujitsu Technology and Service Vision | 富士通」 に書かれている5つの重点技術領域に相当します。

AI Fujitsu Kozuchi (R&D)


Fujitsu Kozuchiは、富士通が研究開発した先端AI技術です。公開されている研究開発版の技術をWebアプリやAPIで試せるものとしては次のようなものがあります。

  1. Fujitsu AutoML [WebApp][API]
  2. Fujitsu Auto Data Wrangling [WebApp]
  3. TDA時系列異常検知 [WebApp]
  4. Wide Learning [WebApp]
  5. 因果発見 [WebApp]
  6. 対話型生成AI [WebApp]
  7. AI Trust (AI Ethics, Security) [WebApp]
  8. Actlyzer [WebApp]
  9. マルチカメラトラッキング [WebApp]

Data & Security


富士通では、次世代インターネットや生成AIの普及に伴う新たなデータ流通・活用技術と、その裏に潜む様々な脅威やリスクに対応できる先進セキュリティ技術の研究開発を行っており、WebアプリやAPIで試せるものとしては次のようなものがあります。

  1. 透過的トラスト [WebApp]
  2. Data e-TRUST [WebApp]
  3. ConnectionChain [WebApp][API]
  4. カメラ生体認証 [WebApp]
  5. Trustable Internet [WebApp]
  6. Robust Localization based MFA [WebApp]
  7. Federated SNS [WebApp]
  8. VC-Token Federation [WebApp]
  9. ゼロ知識エビデンス技術 [WebApp]
  10. セキュリティ監査自動化 [WebApp]
  11. マルチカメラトラッキング [WebApp]

Converging Technologies


富士通は、デジタル技術と人文科学の知見を融合し、物理とデジタルの境界がない世界における社会的課題の解決を目指しており、デジタルツインとして、WebアプリやAPIで試せるものとしては次のようなものがあります。

  1. シェアドモビリティ最適配置 [WebApp][API]

Computing

Coming soonとのことで今後更新されたら改めてご紹介します。
富士通のいうとろのComputingとは、AI Computing Broker、FUJITSU-MONAKA、HPC、量子コンピューター、量子シミュレーターなどが該当します。量子コンピューターというとデジタルアニーラとかでしょうか。
このあたりの研究成果や、どのようなお試しができるようになるのか、今から楽しみですね。

FUJITSU-MONAKAとは

FUJITSU-MONAKAって初めて聞いたので、ちょっと脇道にそれてしまいますが調べてみました。
www.fujitsu.com
コードネーム「FUJITSU-MONAKA(ふじつうもなか)」は、富士通が2027年度提供に向けて開発中の次世代プロセッサーのことだそうです。ARMベースということは、富岳テクノロジーから派生でしょうか。
FUJITSU-MONAKA搭載のノートPCとかが登場してARM版WIndowsが動いて、「Copilot+PC」にラインナップされたりしたら胸熱ですね(妄想過多でしょうか)。
www.microsoft.com

Network

6G、ソフトウェア基地局、Open RAN、インテリジェントネットワーク、光電融合、ディスアグリゲーテッド・コンピューティングなどが該当する領域です。
どのようなものが登場するか、ちょっとわからない分野になりますが、こちらも情報が更新されたら改めてご紹介したいと思います。

お試しお勧め:対話型生成AI [WebApp]

hatsune.hatenablog.jp

お試しお勧め:カメラ生体認証AI [WebApp]

hatsune.hatenablog.jp

世の中の動向

AIは不思議なもので、説明を聞いてみても理解はしても肌感覚として理解するためには、実際に問題をそのAIで解決してみるというStepが非常に重要です。
そのことを理解しているAzureやAWSなど、クラウド上でAIサービスを展開している海外ベンダーは、AIを手軽に試せる仕組みを用意しています。
また、製品化前のものも積極的に試せるような情報発信に力を入れています。
このような施策により、AIを使った時の第一印象から「面倒」「大変」のようなネガティブ要素を排除して、「これはすごい」ということが強く残るようになっています。
「初見から気に入りました!」
数ある中から自社AIを選んでもらうためには、または、そのときは選ばなくても、何かあったときに再見してもらうためには、このような印象が重要なのではないでしょうか。

おわりに

今回ご紹介した取り組みは、パーパス(社会における企業の存在意義)として「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」を掲げる富士通らしい取り組みといえるでしょう。
www.fujitsu.com
利用するのに住所などは不要なので、気軽に試すことができます。
この機会に登録だけでもしておくとよいのではないでしょうか。