前回
前回は、.NET nanoFrameworkでのブザーを鳴らしてみました。
今回はM5StickC Plus本体に内蔵されているLEDを光らしてみたいと思います。
更新情報
下記の文中で「M5StickCPlus.Led」を実行するとNullエラーが発生するとの記載をしていますが、2022/08/03で公開された「nanoFramework.M5StickCPlus」ライブラリv1.1.26で解消しています。
github.com
事前準備
Install the nanoFramework firmware
M5StickC PlusにはnanoFrameworkは標準インストールされていないので、nanoFrameworkをインストールします。
接続ポート番号の確認
USBでM5StickC PlusをPCに接続したら、USB Serial Portのポート番号を確認します。今回の環境では「COM6」が該当しました。
Flasherアプリケーションのインストール
OSの[スタート]メニューから「Developer PowerShell for VS2022」を起動します。
dotnet tool install --global nanoff
nanoFrameworkfファームウェアをインストール
M5StickC Plusをターゲットにして「COM6」経由でnanoFrameworkをアップロードします。
nanoff --target M5StickCPlus --update --serialport COM6
Visual Studioの準備
Visual Studioを機能拡張する
Visual Studioには.NET nanoFramework Extensionをインストールして機能拡張しておきます。
この機能拡張によりnanoFrameworkアプリのテンプレートが追加されます。
このテンプレートで作成したプロジェクトには、NuGetから自動的に「nanoFramework.CoreLibrary」ライブラリが追加されています。
「nanoFramework.M5StickCPlus」ライブラリを追加する
M5StickC Plusの画面などハードウェアにアクセスするために、M5StickC Plus用のライブラリを追加します。
ここまでが、M5StickC Plusを使うアプリ開発を行う上での共通の事前準備となります。
LEDを光らせる
M5StickC PlusでLEDを光らせるのは、本来であれば「M5StickCPlus.Led」の各種メソッドを使用すればいいのですが、残念ながら、2022/07/31現在の「nanoFramework.M5StickCPlus」ライブラリの「M5StickCPlus.Led」は正常に動作していないようで、M5StickCPlus.Ledがnullとなります。
GitHubをみると次のように定義されているので、これが正常に動作するようになれば、「M5StickCPlus.Led」も使えるようになるでしょう。
gist.github.com
それまでは、このLedの定義も自分のソースコードに取り込んでやりすごすのがいいでしょう。
ボタンをクリックしたらLEDの発光/消灯を切り替える
LEDの発光状態を逆転させるには、Toggleメソッドを使います
gist.github.com
SetUpの中で、「Led.Write(System.Device.Gpio.PinValue.High)」を実行しているのは、High値のときにLEDは消灯するからです。
www.youtube.com
ボタンをクリックしている間だけLEDを光らせる
では、ボタンをクリックしている間だけブザーを鳴らすようにしたいときはどうしたらよいでしょうか。
M5StickCPlus.ButtonM5.Pressイベントの処理をコメントアウトして、代わりにButtonDownイベントとButtonUpイベントの処理を追加します。
gist.github.com
www.youtube.com
次回
次回は電源周りについて色々調べてみたいと思います。