空のテンプレートからWebサイトを作成
WebMatrixで[空のサイト]テンプレートを使用したときの動作を確認してみたいと思います。
WebMatrixではユーザー別ドキュメントフォルダの[My Web Site]フォルダにサイトが生成されます。
[空のサイト]テンプレートでは、サイト名で指定したフォルダ名でフォルダが作成されれとその中にrobot.txtファイルだけが作成されます。
この保存場所を変えたいときは[オプション]を選んで、[既定のサイトの場所]を変更します。
このオプション画面はWebMatrixの起動直後の画面からは呼び出す方法がないため、保存場所をデフォルトから変更したいときは仮の空サイトを作成して保存してから作業するといいでしょう。
サイトの作成場所が確定出来たら、左のサイドバーから、「ファイル」や「データベース」を選択してサイトを構築していきます。まずは、ファイルを選択してWebページ用のファイルを追加してみましょう。
ファイルの種類は全部で25種類になります。その中でも「よく使われる候補」としては
- html
- css
- JScript
- CSHTML (RazerのC#版)
- VBHTML (RazerのVB版)
- ASPX (C#) : Webフォーム
- ASPX (VB): Webフォーム
- Clasic ASP
- PHP
- TXT
- XML
が挙げられています。もちろん、25種類の中にはWebフォームのMasterページなどもありますから、Visual StudioでWebアプリを作成するような感覚でサイト構成を構成することも可能です。
それでは、ASPX(VB)のファイルを追加してみましょう。
Page属性としてLanguage=”VB”が指定されたaspxファイルだけが作成されます。Visual Studioの時位と違うのはaspx.vbページは作成されないという点です。
それでは13行目に「Visual Basic」という文字を加えてから実行してみましょう。
<%@ Page Language="VB" %><!DOCTYPE html>
<html lang="en">
<head>
<meta charset="utf-8" />
<title></title>
</head>
<body>
<form id="form1" runat="server">
<div>
Visual Basic
</div>
</form>
</body>
</html>
この状態ではweb.configもありませんし、Default.aspxという既定のファイルもありません。そのまま実行するとエラーページが表示されるかも知れません。
この状態で実行するためには、サイドメニューで「WebFormVB.aspx」を選択してからリボンの[実行]-[Internet Explorer]をクリックします。
そうすれば次のようなページが表示できます。
もちろん設定で「WebFormVB.aspx」を既定のページに追加すれば、
サイドメニューでaspxファイルを指定する必要はなくなります。
なお、既定のページを追加した場合、Web.Configファイルが自動作成されて既定のページの設定が記載されます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<configuration>
<system.webServer>
<defaultDocument>
<files>
<add value="WebFormVB.aspx" />
</files>
</defaultDocument>
</system.webServer>
</configuration>
レンタルサーバー側での設定(ExpressWebの場合)
WebMatrixからは作成したWebサイトを簡単にレンタルサーバーなどIISが稼働している環境にデプロイ(発行)できます。
今回はExpressoinWebを例にご説明したいと思います。
WebMatrixからExpressWebにデプロイするには、ExpressWebのリモート管理を有効にしておく必要があります。初期設定では無効になっているのでーザ名とパスワードを設定して有効にしてください。
有効化が完了すると「このサイト用の発行設定ファイルをダウンロードするにはこちらをクリックしてください。」リンクが有効になります。
クリックして発行設定ファイルをローカルPCにダウンロードしましょう。
WebMatrixの発行設定
ExpressWeb側で作成した発行設定ファイルをWebMatrixで読み込んでみましょう。
リボンの[発行]から[設定]メニューをクリックして[発行の設定]ダイアログを表示します。
右側にある[発行の設定のインポート]リンクをクリックして、先ほどダウンロードした発行設定ファイルを読み込みます。
たったこれだけの操作でユーザ名とパスワード以外の設定が完了します。
次にExpressWebのリモート管理用のユーザ名とパスワードを設定して[接続の検証]ボタンをクリックして設定値を検証します。
このとき、証明書エラーが標示されるかもしれませんが、独自証明書のため表示されているのであれば無視して[証明書の受け入れ]ボタンをクリックして先にすすみます。
設定が正常ならば次のような表示がボタンのとなりに表示されます。
[保存]ボタンをクリックして設定を保存します。
WebMatrixからの発行
設定が保存できたらいよいよ発行です。WebMatrixのリボンから[発行]-[発行]メニューをクリックします。
それではExpressWeb側にどのファイルが転送されてのかを確認してみましょう。また、ExpressWebのwwwrootフォルダにはあらかじめ「other」フォルダが作成されていました。そのフォルダはどうなったかも同じく確認してみましょう。
WebMatrixで作成したファイルが転送されotherフォルダについては削除されずに残っています。
ExpressWebにブラウザで接続すれば既定のページであるWebFormVB.aspxが表示されます。