はつねの日記

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緊急時に使うものに対する注意書き考察

ホームにある緊急時に電車を止めるボタンの表示をみてみましょう。

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  • いつ使うのか:「電車を止める」
  • どう使うのか:「ボタンを押す」
  • どうなるのか:「電車は止まります」

電車を止めなきゃ!というときにこのボタンを押せばよいのが明確に書かれています。そして、ここが重要なのですが確か以前は「緊急時のみ押してください」のような間違えて押さないようにという表記や、いたずらを抑止するような表記があったと思うのですが、そういった表記はありません。

 

朝に通勤時間や夜の飲み会帰りの時間帯にこのボタンが押されて電車が急停車するときもあり、「なんだよ」と思いながら、どこかでしかたないと思うときもあると思います。

 

では、同じように緊急時に使うAEDはどのようになっているでしょうか。

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緊急時以外、使用禁止」と目立つように、しかも、日本語、英語、中国語、韓国語で書かれており、間違えて使わないように、というよりも、間違っても使わないようにという雰囲気を醸し出しています。

AEDの利用率は、心肺停止者(年間73,023人)のうち、目撃者がいてAEDを使うチャンスがあった年間23,797人に対して、881人実に3.7%しか使われた実績がないのです。

たったそれだけしか使われないのかという驚きとともに、UX/UIを考えたことがある人なら同じ感覚を共有できると思うのですが、こんな表示していたら3.7%しか使われないのもうなずけると思います。

例えば次のような表示があれば3.7%が5%とかにできるのではないでしょうか。

  • いつ使うのか:「意識のない人がいたら」
  • どう使うのか:「取り出してAEDの説明に従ってください」
  • どうなるのか:「AEDが診断し、必要な指示が示されます」

AEDはとりだして設置してボタンを押せば人の仕事は終わりますが、除細動が必要かどうかはAEDが判断します。押したからといって「どん」となるわけじゃないので安心して使いましょう。

AEDの使用率が少しでもあがりますように。